ダイキとホノカ
片思い / 遊園地
ダイキ(23) 大学院生。ホノカとは同じゼミ。
ホノカ(22) 大学4年生。ダイキのことは「頼れる先輩」だと思っている。
ホノカ(22) 大学4年生。ダイキのことは「頼れる先輩」だと思っている。
今日、告白するつもりだった。
遊園地に誘ったのも、そのため。観覧車で。ベタだけど、ちゃんと考えた。
待ち合わせ場所に、ホノカが来る。「楽しみにしてたんだ」と笑う。ダイキの心臓がうるさい。
アトラクションに乗る。ジェットコースター。ホノカは叫んでいた。ダイキは目を開けていられなかった。
お昼を食べる。ホットドッグとポテト。「おいしい」とホノカが言う。ダイキは「そうだね」と答える。味が分からない。緊張しすぎている。
午後、いろんなアトラクションを回る。楽しい。楽しいはず。でも、頭の中は観覧車のことばかり。
夕方になる。観覧車が見える。「乗ろうか」とダイキが言う。「うん」とホノカが答える。
列に並ぶ。心臓が痛いくらいドキドキしている。何て言おう。どのタイミングで。
ゴンドラに乗る。二人きり。ゆっくり上がっていく。
「きれいだね」とホノカが窓の外を見ながら言う。
「うん」とダイキが答える。今だ。今言うんだ。
口を開く。「あのさ」
「ん?」とホノカが振り向く。
「……今日、楽しかったね」
言えなかった。
「うん、楽しかった」とホノカが笑う。
観覧車が下りていく。チャンスは終わった。
帰り道、「また来ようね」とホノカが言った。ダイキは「うん」と答えた。
次こそは。そう思いながら、電車に乗った。でも、次があるか分からなかった。