ナオキとサクラ
会社の飲み会の帰り / 駅までの道
ナオキ(26) 営業。口下手。サクラのことが気になっている。
サクラ(25) 企画部。明るい。誰とでも仲良くなれるタイプ。
サクラ(25) 企画部。明るい。誰とでも仲良くなれるタイプ。
会社の飲み会。ナオキはほとんど喋れなかった。サクラの隣に座りたかったけど、気づいたら反対側だった。
飲み会が終わる。みんなバラバラに帰っていく。ナオキも帰ろうとした。
「ナオキさん、帰り同じ方向ですか?」
サクラだった。心臓が止まりそうになった。「あ、うん、たぶん」
一緒に駅に向かう。夜道。二人きり。
何か話さなきゃ。でも、何を話せばいいか分からない。頭が真っ白。
「今日、楽しかったですね」とサクラが言う。
「うん」とナオキが答える。それだけ。会話が続かない。
沈黙。気まずい。サクラは気にしていないように見える。でも、ナオキは焦っていた。
「あの、サクラさん」
「はい?」
「……最近の企画、すごいと思いました」
なんだそれ。自分でも意味が分からなかった。
「え、ありがとうございます!」とサクラが嬉しそうに言った。「見てくれてたんですね」
「あ、はい、あの、チームで話題になってて」
嘘じゃない。本当に話題になっていた。でも、それを言うタイミングが今かよ、と自分で思った。
駅に着く。「じゃあ、お疲れ様でした」とサクラが手を振る。
「お、お疲れ様です」とナオキが返す。
サクラは改札を通っていった。ナオキはしばらくその場に立っていた。
もっと、普通に話したかった。次こそは。そう思いながら、電車に乗った。