/ Blog / 恋愛
恋愛

2026.01.31

ナオキとサクラ

会社の飲み会の帰り / 駅までの道

ナオキ(26) 営業。口下手。サクラのことが気になっている。
サクラ(25) 企画部。明るい。誰とでも仲良くなれるタイプ。

会社の飲み会。ナオキはほとんど喋れなかった。サクラの隣に座りたかったけど、気づいたら反対側だった。

飲み会が終わる。みんなバラバラに帰っていく。ナオキも帰ろうとした。

「ナオキさん、帰り同じ方向ですか?」

サクラだった。心臓が止まりそうになった。「あ、うん、たぶん」

一緒に駅に向かう。夜道。二人きり。

何か話さなきゃ。でも、何を話せばいいか分からない。頭が真っ白。

「今日、楽しかったですね」とサクラが言う。

「うん」とナオキが答える。それだけ。会話が続かない。

沈黙。気まずい。サクラは気にしていないように見える。でも、ナオキは焦っていた。

「あの、サクラさん」

「はい?」

「……最近の企画、すごいと思いました」

なんだそれ。自分でも意味が分からなかった。

「え、ありがとうございます!」とサクラが嬉しそうに言った。「見てくれてたんですね」

「あ、はい、あの、チームで話題になってて」

嘘じゃない。本当に話題になっていた。でも、それを言うタイミングが今かよ、と自分で思った。

駅に着く。「じゃあ、お疲れ様でした」とサクラが手を振る。

「お、お疲れ様です」とナオキが返す。

サクラは改札を通っていった。ナオキはしばらくその場に立っていた。

もっと、普通に話したかった。次こそは。そう思いながら、電車に乗った。

false