トモヤとルナ
マッチングアプリ / 駅前のカフェ
トモヤ(29) SE。アプリでマッチングするのは初めて。
ルナ(27) Webデザイナー。アプリは3人目。
ルナ(27) Webデザイナー。アプリは3人目。
2週間メッセージを交換して、ようやく会うことになった。
駅前のカフェ。トモヤは15分前に着いた。席を確保して、入口を見張っていた。
プロフィール写真と同じ人が入ってくる。ルナだ。目が合う。手を振る。
「トモヤさん?」
「はい。ルナさんですよね」
向かい合って座る。最初の一言が難しい。メッセージでは色々話したのに。
「写真と同じですね」とルナが言う。
「そっちこそ」とトモヤが答える。
アプリで出会ったことを意識しすぎてしまう。普通に話せばいいのに。
コーヒーを頼む。天気の話。仕事の話。住んでる場所の話。メッセージで話したことを、改めて口で話す。
だんだん緊張がほぐれてくる。画面越しより、声が聞けると、なんか安心する。
「正直、アプリで会うの不安だった」とトモヤが言った。
「私も」とルナが笑った。「でも、会ってみたら普通だね」
「普通って褒め言葉?」
「褒め言葉」
2時間くらい話した。思ったより長居してしまった。
店を出る。「また会いたいです」とトモヤが言った。
ルナは少し考えて、「私も」と答えた。
次の約束を決めて、別れた。アプリで出会うのも、悪くないのかもしれない。