マナブとリサ
別れ話のはずだった / 公園のベンチ
マナブ(28) 会社員。リサと付き合って2年。最近、気持ちが冷めている。
リサ(26) 事務職。マナブのことが大好き。変化に気づいていない。
リサ(26) 事務職。マナブのことが大好き。変化に気づいていない。
今日、別れを告げるつもりだった。
2年付き合った。最初は楽しかった。でも最近、会うのが面倒になってきた。LINEの返信も遅くなった。
ダラダラ続けるより、ちゃんと終わらせた方がいい。そう思って今日呼び出した。
公園のベンチ。リサが来る。笑顔だった。
「久しぶり。忙しかったの?」
「ちょっとね」とマナブは答えた。嘘だった。忙しくなかった。
隣に座る。リサは機嫌が良さそうだった。
「あのさ、話があって」とマナブが切り出した。
「うん」
「俺たち……」
言おうとした。でも、リサの顔を見たら言えなかった。
「どうしたの?」とリサが首を傾げる。
「……最近、あんまり会えてなかったから、ちゃんと時間作ろうと思って」
嘘だった。言いたかったのはそれじゃない。
「え、嬉しい」とリサが笑った。
マナブは苦しくなった。嘘をついている。でも、本当のことを言う勇気がない。
その日は普通にデートした。映画を見て、ご飯を食べて。リサは楽しそうだった。
帰り道、手を繋いだ。いつも通り。
「また会おうね」とリサが言った。
「うん」とマナブは答えた。
言えなかった。今日も言えなかった。いつ言えるんだろう。いつか言わなきゃいけない。でも、いつ?
答えは出なかった。