ヒカルとサエ
ジム仲間 / トレーニングルーム
ヒカル(30) 営業職。週3でジムに通っている。
サエ(28) 管理栄養士。ダイエット目的でジムを始めた。
サエ(28) 管理栄養士。ダイエット目的でジムを始めた。
毎週火曜日と木曜日、同じ時間帯にジムに来る人がいる。
最初は顔を見る程度だった。同じマシンを使うことが多くて、順番待ちで軽く会釈するようになった。
ある日、彼女がマシンの使い方で困っていた。「これ、こうやって使うんですよ」と教えた。それがきっかけで話すようになった。
「ありがとうございます、えっと……」
「ヒカルです」
「サエです」
それから、会うたびに少し話すようになった。トレーニングの合間に。
「今日、きついですね」とサエがランニングマシンで言う。
「分かります。でも続けないと」とヒカルが隣で走りながら答える。
話す時間は5分もない。でも、その5分が楽しみになっていた。
今日、トレーニングが終わった後、思い切って声をかけた。
「この後、時間ありますか? プロテイン飲みに行きません?」
変な誘い方だ、と自分でも思った。でも、それしか思いつかなかった。
サエは笑った。「プロテインですか」
「いや、普通にカフェでもいいです」
「行きましょう」
ジムを出て、近くのカフェに入った。トレーニングウェアのまま。なんか変な二人だった。
でも、楽しかった。ジムの外で話せて、嬉しかった。